ウォーターデザイン研究会・久保田昌治のブログ

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水道水原水の河川水や地下水中には必ず有機物が含まれている

土壌中には必ず有機物が存在する。その大元は動物の死骸や排泄物であったり樹木の落ち葉や枯れ草であったり等々である。したがって純水の雨が地上に降り河川に流れ込んだ河川水の場合も、地下に浸透した地下水の場合も水道水の原水には必ず有機物が混入してくる。

このような水道水の原水に消毒用に塩素を添加すると塩素と有機物が反応して必ず有機塩素化合物が生成する。トリハロメタンを始めとした有機塩素化合物は低濃度で毒性が強く、かつ発がん性の物が多い。大戦後シラミが大流行した時GHQが防虫剤のDDTを学校や家庭に配り数年にわたりDDT漬けになつた経験がある。DDTは代表的な有機塩素化合物で1930年代に製品化され開発者がノーベル賞まで受賞した農薬の防虫剤としての優れものである。しかしその後発がん性が問題になり先進国では1992年に製造及び使用が禁止になった。同系統の有機塩素化合物である農薬のBHCも同様の運命を辿った。